11月健康セミナー開催のご報告
2025年11月28日
11月27日(木)に以下のプログラムで健康セミナーを開催いたしました。
「高齢者と尿路感染症」
~尿路感染症の見逃されやすいサインとは?~
【講師】
阪奈中央病院 泌尿器科
日本泌尿器科学会専門医 指導医
山野 志真 医師

当日は天候にも恵まれ、沢山の方々にご参加いただき誠にありがとうございました。
今回は、当院泌尿器科の医師であり、日本泌尿器科学会専門医 指導医の山野医師に「尿路感染症」についての詳しいお話を聞くことができました。
テーマに「見逃されやすい」とあるように、高齢者の尿路感染症は自覚しにくく症状が分かりにくいのが特徴です。身近なテーマですので、皆さん熱心に耳を傾けておられました。


前半は尿路感染症についての解説がありました。尿路感染症とは、尿の通り道に細菌が侵入して炎症を起こす病気の総称で、細菌が膀胱に達して炎症を引き起こすと膀胱炎、さらに進行すると腎盂腎炎に発展します。膀胱炎は女性に多く見られ、尿の流れが悪くなると尿路感染症のリスクが高まります。説明の中で、尿の流れを「川」と「池」に例えてお話があり(川は尿がスムーズに流れている状態、池は尿が滞っている状態)皆さん頷きながら聞かれていました。

一般的に膀胱炎は若い女性の方でも経験することが多いのですが、高齢者になると尿路感染症が原因で入院する確率が急上昇します。(高齢者の入院する原因としては、肺炎に次いで2番目に多いそうです。)高齢者の場合、症状が分かりにくく自覚も少ないので発見が遅れることが多いとのこと。「なんとなく違和感がある」「尿が濁っている」などでも膀胱炎の可能性があり、尿路感染症でも排尿に関する症状が全くないこともあります。
日常生活でできる予防方法は、水分を十分に取り、排尿を我慢し過ぎない、体を冷やさないなどが挙げられますが、水分の取りすぎには注意が必要な方もおられます。
尿路感染症は誰もが経験することの多い問題です。少しでも違和感や不安を感じる方は、お気軽に当院の泌尿器科にてご相談ください。平日の毎日(月~土曜 午前9:00-12:00〈受付は8:00-11:30〉)診療をしております。
<阪奈中央病院 泌尿器科>
〈次回健康セミナーのご案内〉
【日時】 令和8年 1/20(火) 14:00~15:00
【会場】阪奈中央こぐま園 3Fホール(阪奈中央病院隣接)
「ロコモについて学ぼう!(14:00~14:45)」
「ロコモ予防体操(14:45~15:00)」
ロコモティブシンドロームとは運動機能の低下により「立つ」「歩く」といった移動能力が衰えた状態のことを指します。進行すると将来介護が必要になるリスクが高くなります。一緒にロコモ予防対策を学びましょう!
【講師】
阪奈中央病院 整形外科医師
西尾 遥
阪奈中央病院 理学療法士
杉岡 枝里子 池川 葉月
参加無料 ・ 要予約
どなたでもお気軽にご参加ください!