「命を守り、心に寄り添う」

Tさん 3A病棟勤務

入職してから3A病棟で約半年経った。日々多くの患者さまと関わる中で、悔しさや反省、そして嬉しさなど、さまざまな感情を経験する。その中でも特に心に残っているのは、ある夜勤中の転倒事例と、患者さまとの会話を通じて得た喜びの経験である。 ある高齢の患者さまが転棟を翌日に控えていた夜、消灯後から「薬はまだか」「娘を呼んでほしい」と訴えがあった。もう飲んだこと、また、夜なので娘さんは呼べないことを繰り返し説明したがそれでも何度も訴えられていた。

普段と違う様子に不安を感じ、先輩に申し送りをしてから休憩に入ったが、数分後にその患者さまが転倒されたと聞き、もう少し様子をみてから休憩するべきだったのではと考え悔しかった。転倒による頭部打撲は軽症だったものの、約8時間後に血圧低下で急変された。先輩が冷静にフォローし、医師への報告や指示を受けて対応してくださったおかげで患者さまは急変後から少しずつ回復された。この出来事を通して、観察力や報告・相談の重要性、そしてチームで支え合う看護の力を実感し学びになった。

一方で、別の患者さまとの関わりの中で、看護のやりがいを感じる嬉しい瞬間もあった。入院直後の患者さまは身体的にも精神的にも一番辛いため表情も硬く会話も必要最低限だったが、日々のケアや声かけを重ねるうちに、次第に患者さまの方から世間話をしてくださるようになった。

「今日は天気いいね」や「今日も来てくれてありがとう」といった何気ない会話が増えていく中で、患者さまの心と身体が少しずつ回復していくのを感じた。その姿に、自分の関わりが少しでも安心感につながっているのだと思うと、とても嬉しかった。

この二つの経験を通して、看護とは“命を守ること”だけでなく、“人の心に寄り添うこと”でもあると実感した。今後は、患者さまの小さな変化や心の声にも敏感に気づけるような看護師を目指し、また、急変時にも対応できる看護師になりたいと思う。そして、どんな状況でも寄り添える存在でありたいと思う。