「心に届く温かいやりとり」
Rさん 2B病棟勤務
私が心に残っている看護は、脳梗塞の後遺症でうまく話せず、また認知症機能も低下していて言葉でのやりとりが難しい患者さまとの関わりです。
その患者さまは脳梗塞発症後思うように言葉を発する事が出来ず、日によって覚醒度にもムラがあり、ベッド上で過ごす時間が長かったのですが、いつも穏やかな表情をされていました。私は援助の際なるべく目を合わせるよう心がけていました。バイタルサイン測定時などに症状を訪ねても、言葉を理解しているのか分からない状態でしたが、何回か受け持つようになり、会話も自分のプライベートな出来事を何気なく話しているとその患者さまはニコニコ笑いながら頷いて話を聞いてくれていました。内容を理解されていたかはわかりませんが、その姿をみて言葉の内容より「人と人との温かいやりとり」が心に届くのだと感じました。
最初の頃はどう関わればよいか分からなかったのですが、やがて話しかけるとニコッと笑ってくださることが多くなりました。その笑顔を見る度に心が温かくなり、看護にやりがいを感じるようになりました。
患者さまはスタッフや面会のご家族が来なければ1日の多くをベッド上で過ごされています。だからこそ、その限られた時間の中で少しでも穏やかな気持ちになっていただけるような関わりを大切にしたいと思いました。看護とは、処置や観察だけではなく、その人の時間や心に寄り添う事でもあるのだと改めて感じました。

入職して半年が経ち少しずつ業務には慣れてきたものの、「自分の看護は本当に患者さまの力になっているのだろうか」と感じることが増えていました。しかしこの経験を通して、看護師としてのやりがいを強く感じました。これからもどんな状態の患者さまに対しても丁寧に心込めて関わり、「あなたが来てくれてよかった」と思って頂ける看護師を目指していきたいと思います。

