「不安の軽減につなげるケアを」

Oさん 手術室勤務

手術室に配属されてから半年以上が経ちました。手術室でたくさんの手術を見学したり、直接介助を行ったりといろいろな経験ができました。はじめ、手術室に配属された時には、とても不安が強く、また、自分自身の知識のなさを痛感しました。その後、いろいろな先輩に助言や指導を受け、自己学習しながら実践していました。

その中で、心に残った看護は、事前訪問した際に患者さまから質問されたことに直ぐ返答でき、手術に対しての不安な気持ちを少し軽減できたことです。患者さまから手術室に入室してから手術終了までの流れについて、具体的には、「麻酔はどこからしますか」などを質問されました。
それまでは、何か聞かれても直ぐに返答できずに「確認してからお伝えします」と言うことが多々ありました。しかし今回は、はじめての手術で不安そうな顔の患者さまに対して、「点滴から麻酔薬を入れます。麻酔導入時に血管に痛みがあることがあります。痛みがあったら、すぐにお伝えくださいね」と直ぐに返答できました。

手術当日、手術室に来た患者さまは緊張されている表情でした。しかし、私の顔を見ると「昨日来てくれた人やね、お願いね」と言ってくださり、表情も少し和らぎました。このときに、私と顔を合わせたことが不安の軽減につながり、信頼関係の構築ができたのではないかと考えます。

私は、不安や気になることを看護師に伝えることは患者さまが不安を表出する大切な機会であると感じています。だからこそ、何でも丁寧に説明することが大切であり、必要なら確認してから返答することも必要だと考えました。それに、私が患者さまの問いに答えたということは、患者さまに対して責任を負うということであり、ここの場面が一番印象に残りました。他にも事前訪問での患者さまとのコミュケーションを通して、言葉で表現しにくいことは相手の表情や仕草などを観察し、共感的理解をもって接することで、限られた時間の中で患者さまの不安を少しでも軽減することにつながるのではないかを感じています。

傾聴とは、単に相手の話を聞くのではなく、視線や仕草なども観察することで、相手の状況や感情に共感しながら理解することです。その思いを持っていれば、たとえ手術室の中でも、例えばアイコンタクト一つで患者さまを安心させることさえできると感じました。これは、人間関係構築に不可欠なスキルです。患者さまの不安に寄り添うことは、人間関係を構築する上で大切だと学生時代から考えていました。

これからも、患者さまの訴えによく耳を傾け、表情や仕草などを観察し、不安の軽減につなげるケアを行っていきたいと思います。