「何気ない一言」

Cさん 外来勤務

 以前入院した時にお世話になった医師に相談したいと、体調不良を訴える患者さまが外来受診されました。医師は患者さまの話を聞き、検査することを勧めましたが、決心がつかず、そのときは見送りになりました。
 その後、その患者さまは何度か外来受診し、その都度医師が話をしっかりと聞き、検査の説明をして患者さまの不安の軽減に努めた結果、検査が実施されることになりました。行われた検査はルンバール(腰椎穿刺)検査でした。

Cさん 外来勤務

 私はこの検査を介助するのは初めてでしたが、前もって物品の用意や検査時の体位の勉強をしていたので、先輩看護師と確認しながら準備することができました。検査当日、私は患者さまの体位を固定する介助につきました。この検査は患者さまの体位がとても重要で、できるだけ背中を丸め、ヤコビ線が地面に対して垂直になるように介助しなければなりません。しかし、そのときは背中の丸め具合があまく、安全に検査を進めるために医師の指示で体位を再び調整することになりました。
 検査終了後、一般状態を観察し、安静時間の説明や、安静時の体位について先輩看護師から説明がありました。私は、安静時間解除後の起き上がりや立ち上がり歩行状態の観察、見守りをしました。その後、患者さま本人とご家族に、自宅での過ごし方についての説明や、頭痛症状予防のための水分摂取の促し、頭痛・悪心の症状があれば連絡するように説明しました。最後に、患者さまが笑顔で「本当にありがとうございました」と言ってくださり、それを見て検査が無事終わり安心されたのだな、と感じました。
 今回のことを通じて、無事に検査を終わらせること、患者さまに安全と安心感を提供することが大事だと思いました。

Cさん 外来勤務

 検査中、医師や看護師は、患者さまに日常生活のことなどをまじえた他愛もない話をして緊張をほぐし、状態をこまめに説明しながら寄り添い続けていました。私たち看護師のかける一言が、患者さまの緊張をほぐし、心を少しでも楽にすることができるということを学びました。
 また、看護師は検査中だけでなく、患者さまがセルフケアできるように援助する必要があるということや、患者さまに寄り添い、支援していくことも看護にとって大切なことだと学びました。この経験をこれからの看護に活かしていきたいと思います。